
中華料理。日本に中華料理の技法や素材が渡ってから今日にいたるまで、現在の日本国内には数多くの多種多様な中華料理店が存在しています。そして、ここ仙台市は「冷やし中華」発祥の地と言われています。
また、近年誕生したご当地グルメには麻婆豆腐を焼きそばの麺にかけた「麻婆焼きそば」や伝統野菜である仙台雪菜(せんだいゆきな)を皮に練りこんだ「仙台あおば餃子」などがあります。ご当地中華メニューがあることからも、美味しい中華料理店がたくさんあるのです。
今回は地元の素材を使いその味を活かした、優しい味付けの本格中華をいただけるお店をご紹介いたします。
目次
本格的で親しみやすい。地元食材の魅力がつまった中華料理店「廬山(ろざん)」
地元の美味を気軽に楽しめる。地産地消が魅力の横丁の中華料理屋さん
中華料理が無性に食べたくなるときってありませんか。ひとくちに中華料理と言ってもジャンルはさまざまですが、ご飯にもビールにも合う。食欲がどんどん湧いてくるメニューが豊富。
そんな中華料理でビールを吞みたいと思った筆者が向かった先は一番町の文化横丁。美味しい飲食店がいくつも軒を連ねる文化横丁に今回ご紹介するお店があります。
それが、「廬山(ろざん)」さんです。地元宮城県の食材を用いた優しい味の中華料理に定評があるこちらにおじゃましました。
それでは入ってみます。
テーブル席が主ですが、カウンター席も2つありました。筆者はテーブル席に着きメニューに目を向けます。
食べたい料理を選びビールと一緒に注文してしばし待ちます。そして最初に運ばれてきたのはこちらです。
●生ビールセット 550円(税込)
チャーシュー、メンマ、ザーサイの盛り合わせに生ビール1杯のセットです。ビールはサッポロビールです。まずは軽めのおつまみにビールといきましょう。
豚バラ肉をつかったチャーシューは軽く温められ、脂がサラリとして歯ごたえも残しつつ柔らかい肉がしっとりとほぐれました。
刻んだネギをまぶしたザーサイはネギの香味がザーサイにしっくりきます。
メンマは濃すぎずほどよい味付けで、ザーサイとはまた違う歯ごたえでした。3つともビールによく合います。喉を潤したところで、次の料理が運ばれてきました。
三陸の海の恵みの豊かさを感じる「かき料理」
お店に伺った時のおススメメニューの中にかき料理がありました。地元宮城県産のカキを使っているとのこと。三陸沖に面した宮城県は魚介類が本当においしいです。その宮城のカキのおいしさは折り紙付きです。
「食べたい」そう思った筆者はかきの豆鼓炒め(とうちいため)を注文。
●かきの豆鼓炒め 1,100円(税込)
中国発祥の豆鼓は黒大豆を発行させて作られた長い歴史をもつ調味料です。アミノ酸などの旨味成分が豊富です。
炒めたときの食欲をそそる香りがたまりません。それではいただきます。
ぷっくりとしたかきが柔らかく噛むと旨味たっぷりの汁がジワリと出ました。
そして豆鼓がかきの味を引き出してくれました。独特のコクと香りが味に奥行きをもたらしていました。かき以外の具材は白菜、赤ピーマン、玉ねぎなどでした。野菜もかきと豆鼓の旨味をもらいしゃっきりした歯ざわりです。
三陸の海の豊かさと受け継がれてきた伝統調味料の味の融合した1皿でした。
香味ソースで鶏肉をさっぱり食べられるから揚げ
次は鶏肉が食べたくなった筆者は鶏のから揚げを注文。から揚げにビールがどれだけ合うかは読者の皆様のご想像にお任せいたします。いただいたから揚げはこちらです。
●鶏肉のから揚げ香味ソースかけ 980円(税込)
レタスの上に食べやすい大きさの鶏のから揚げをのせ、ねぎと酸味が利いた香味ソースがかかっています。
ヘタを取ったミニトマトを半分に切って添えているところに仕事の丁寧さを感じます。それでは食べてみましょう。
鶏肉が柔らかく、ソース無しでも十分に美味しいから揚げです。そこにかけられた香味ソースは酸味や塩味など味のバランスが良く、ネギの風味と相まってから揚げをさっぱりと。そして味を引き上げてくれました。
このソースはレタスとトマトにも合いました。サラダのドレッシングとして使っても良さそうです。
仙台ラーメンは、素材が味を引き出しあう。白菜と豚肉が作り出す心がなごむ1杯
最後に麺料理を食べることにした筆者はお店一押しの仙台ラーメンをいただく事にしました。それがこちらです。
●仙台ラーメン 780円(税込)
白菜と豚ひき肉を炒めてのせたラーメンです。醤油ベースのあっさりしたスープは白菜やひき肉の旨味が溶け込んで味に深みが出ていました。
麺にはそのスープが十分に絡んで、小麦のほのかな甘みとスープの旨味が口に広がります。そして、特徴である具の白菜と豚ひき肉炒めはというと…。
旨味成分であるグルタミン酸を豊富に持つ白菜に熱が入ることで甘みが増し、豚肉の味をしっかりと受け止め、それらがスープに混ざることでコクと旨味を持ちながらもあっさりした後口の仙台ラーメンを構成していました。
お酒を呑んだあとの締めとしても、これをメインとした食事としても優れた1杯でした。
素材の味を引き出した優しい味の中華料理に大満足
とてもおいしかったです。地元宮城県の素材を用いた料理は、素材のもつ個性1つ1つが引き出されていました。味付けも比較的あっさりとして、それでいて後を引く。私達日本人の味覚に寄り添うような繊細な味付けでした。
値段もお手頃価格で本格的で親しみやすい味の中華料理は、多くの人に好まれると思います。ぜひ食べに行ってみてください。
INFORMATION
店名:
廬山(ろざん)
住所:
仙台市青葉区一番町2丁目4-7廬山
電話番号:
022-223-7649
営業時間:
[ランチ]11:00~14:30
[ディナー]17:00~22:00
定休日:
不定休
一人当たりの予算:
¥2,000~¥3,000
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