一番町|あんみつ、づんだ餅。和の魅力がいっぱいの甘味処で心が癒される

一番町|あんみつ、づんだ餅。和の魅力がいっぱいの甘味処で心が癒される

“甘味処(かんみどころ)”と聞くと、皆さんはどんな場面を思い浮かべますか。和の風情豊かな店内で「あんみつ」「おしるこ」「ぜんざい」など。甘いものをお茶と共にいただく。そんな場面を想像しませんでしたか。

長い伝統を誇る和菓子は、上品さをたたえた味で香りも彩りもよく、人の心をなごませてくれる。すばらしいお菓子です。

仙台市には「づんだ餅」という全国的にも名の通ったお菓子があるのですが、食通としても知られていた伊達政宗公のお膝元である仙台市は、づんだ餅を始めとしたおいしい和菓子や、和風スイーツを提供するお店がたくさんあるのです。

今回は仙台市で老舗の甘味処として知られるお店の、「おもてなし」と「くつろぎ」の体験をご紹介いたします。

心和むおもてなし。上品でしみじみおいしい。和のスイーツにほっこり「甘味処 彦いち(ひこいち)」

じんわりとおいしさが広がる和のスイーツ。温かいおもてなし。訪れる人の心を包み込む都会のオアシス

皆さんは甘いものはお好きですか。筆者は甘いものが好きです。特に和菓子に目がないんです。味も香りも見た目も品があり、後口があっさりとしている。他の国のお菓子とは違う特徴ある和菓子は、日本人の好みにしっくりくるお菓子のジャンルの1つでしょう。

疲れたときにスイーツを食べたいと思うときがありませんか。とくに和のスイーツを食べると体も心もやすらぐ。そう感じる人もいらっしゃると思います。

今回は仙台市における老舗。「甘味処彦いち」さんで、甘いものをいただきたいと思います。

お店へは地下鉄南北線「広瀬通駅」西6出口から徒歩3分ほど。地下鉄南北線「勾当台公園駅」南3出口からも徒歩3分ほどです。焼肉屋さんや蕎麦屋さんが並ぶ細い路地に彦いちさんがあります。

風情のある、落ち着いた外観です。

隠れ家的な立地と相まって、まるで京都に旅行に来たような感覚になりました。老舗だからこそ出せる雰囲気なのかもしれません。開店時間に合わせて入店します。

店内は日本の美的感覚が随所に見られる造りです。どことなくではありますが、大正時代の文化事情を指す。大正ろまんを思い浮かべました。これからいただく甘味への期待が高まります。

それではお品書きを見てみましょう。

おいしそうな甘味の数々に目移りしてしまいますが、お昼ご飯もいただきたかったものですから、今回は五目そばセット白玉あんみつにしました。注文後しばし待ちます。

 

温かいそばに「づんだ餅」が付いたお得なセットメニュー。五目そばは、複雑な旨味が交わる出汁がおいしい

●五目そばセット 1,210円(税込)

温かいそばの具には、鶏肉、かまぼこ、麩、なると、卵焼き、三つ葉、絹さやです。薬味のねぎも入れて、いただきます。

出汁が香るつゆは、具の味が溶け出して複雑な旨味を持っていました。つるりとしたそばは、具にもつゆにも合っています。

途中で七味唐辛子を振りかけて味変をしてみると、風味が異なってこれもおいしいです。

そばを食べ終え、づんだ餅をいただきましょう。

 

味よし、コシよし、ふっくらした餅。コクと爽やかさのずんだ餡。2つの「おいしい」が織りなす絶品のづんだ餅

五目そばセットにはづんだ餅が付くのですが、今回いただいたづんだ餅は、セットのため通常よりも量は少ないです。しかし、おいしさは特大でした。

お餅に日本茶。最高の組み合わせの1つだと思います。それではいただきます。

なめらかでツヤのある餅は、ふっくらとして、ほどよいコシがあります。素材のもち米の味が活きています。

づんだあんは、さわやかな風味とコクをあわせ持つ、枝豆の味が本当に濃いです。それでいて少しもしつこくなく、後を引く味です。しかも、づんだあんがたっぷりとまぶされているので、より嬉しくなります。

続いてもう1品。白玉あんみつをいただきます。

 

口の中に広がる上品で豊かな味の白玉あんみつ。あんみつは日本が生んだ甘味の傑作

彦いちさんは、甘いものの種類がとても豊富です。

その中から筆者は白玉あんみつをお願いしました。

●白玉あんみつ 693円(税込)

サクランボが良い具合に、見た目のアクセントになっています。

あんみつにのせるは「つぶあん」「こしあん」「ずんだあん」から選べるので、つぶあんにしました。

かけるみつは、「黒みつ」「白みつ」から選べます。このときは黒みつにしました。

それではいただきます。まずは寒天から。

つるり、くにゃっとした感触の寒天に、さらりとして品のいい甘さの黒みつ。そこに赤えんどう豆の歯ざわりと、ほんのりした塩気が加わった味のまとまりが秀逸です。

そこにつぶあんが加わることで、より豊かな味に変化します。こちらのつぶあんは、柔らかく炊けていて、あずきの味が濃厚でコクがあります。それでいて、まったりとした上品な甘さです。

白玉も食べてみましょう。

つやつやして、もちっとした弾力の白玉は、黒みつともつぶあんとも相性はバッチリです。黒みつ、つぶあんに負けない存在感をもっています。

清涼感があって上品な、それでいて親しみやすい味のあんみつは、日本が生んだ甘いものの傑作の1つですね。

 

味だけではない。温かい接客も嬉しい

とてもおいしかったです。づんだ餅も白玉あんみつも、食べて良かった。そう心から思える味に大満足です。

またもう1つ嬉しかったことは、丁寧な接客です。付きすぎず、離れすぎず。さりげない気配りのおかげで、いただいたものがよりおいしく感じられました。

お店には老若男女を問わず、多くのお客さんが訪れていました。その中でも若い女性やカップルで訪れる方も多い点がいいですね。

若い年代の方々に、和風の甘味のおいしさ、日本情緒の良さをたくさん体験していただくことは、次の世代に文化をつないでいく。という観点からも非常に良いことだと思います。

堅苦しさはまったくなく、味覚も心もやすらぐ。老舗の甘味処にぜひ足を運んでみてください。

INFORMATION

店名:

甘味処 彦いち

住所:

仙台市青葉区一番町4丁目5-41

電話番号:

022-223-3618

営業時間:

11:00~18:00

定休日:

月曜日

一人当たりの予算:

¥1,000~¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。